皆さんは『ツアーナース』を知っていますか?
ツアーナースは、旅行に参加している人の体調管理や、ケガ・急病への対応を行う看護師です!
今回は、初めて小学校6年生の『移動教室』に同行した経験もお話します!
目次
そもそもツアーナースとは、別名『添乗ナース』
『ツアーナース』は、名前の通り、ツアー(旅行)に付き添って、
その旅行に参加している人の体調管理や、ケガ・急病への対応を行う看護師です。
別名『添乗ナース』、『アテンドナース』と呼ばれます!
時期によって修学旅行や林間学校、合宿など学校の旅行に同行することが多いです。
一部、一般の旅行ツアーや社員旅行などに同行するケースもあります(^^)
ちなみに、旅行単位の単発の仕事であり、派遣会社からの仕事です!
具体的な仕事内容は?
ツアーナースは、
『旅行やイベントを安心して楽しむことができるように、旅行参加者を健康面でサポートすること』
が主な仕事となります!
具体的には、
- 必要時バイタルサインチェックをし、旅行参加者の旅行中の健康管理をする
- 転倒や切傷など、その旅行中に起きたケガなどの応急処置
- 持病の悪化や、急な発熱など急病人の対応
- 常備薬についての服薬の管理
- 急病人の状態に応じて、救急車の手配や医療機関への受診の付き添い
- 学校など『雇用側』や『ツアー会社』『旅行参加責任者』との事前打ち合わせ
ちなみに、この事前打ち合わせでは、
- アレルギーや持病など参加者の健康状態を把握
- ツアー日程の確認や、ツアー中の緊急受診先の病院を確認
- 学校やツアー会社から支給される救急バックの中身を確認
などを行います!!!
旅行中は、医療従事者は『ツアーナースのみ』となりますので、
『医療機関の受診は必要かの判断』が1番重要な役割となってきます!
しかし、修学旅行などは、実際に医療機関に受診するかは学校の職員と相談するなど
他スタッフと相談しながら行いますので、1人だけでの決断ではないです!
どうやってイベントナースの仕事をするの?
派遣会社への登録
私はこのイベントナースの仕事をするに当たって、
ツアーナースの求人を多く扱っている派遣会社に登録しました!
具体的には、
・メディカルコンシェルジュ(公式サイト:https://mc-nurse.net/)
と言う派遣会社です(^^)
このサイトから面談の予約をし、
実際に履歴書や看護師免許証などを持参して、面談して派遣登録を行います。
何を持参するかなどは事前にメール等で連絡があります。
そして、自分の都合が良い日にツアーナースの求人があれば、申し込みとなります!
派遣会社で単発バイトなどは、もし副業で行う場合は、
自分の勤務している病院が副業OKか確認が必要となるので注意してくださいね!!!
実際の移動教室同行での経験談
実際の移動教室について
内容
メンバー:小学校6年生(約90人)と先生たち(6人程度)
場所:長野県の自然豊かな施設に宿泊
期間:2泊3日
勤務時間
出発時の朝7時〜最終日の夕方18時まで
移動教室同行の報酬
・事前の打ち合わせ:2000円程度
・1日13000円×3日=39000円
・交通費:後日支給
移動教室中の日程
<事前に>
実際に同行する小学校に事前に打ち合わせへ行く。
そこで小学校の担任の先生や保健室の養護教諭から移動教室の流れや
体調不良者・アレルギーや持病のある生徒についての申し送りを聞く。
<1日目>
朝の7時出発に合わせて学校へ。生徒たち全体の前で自己紹介する。
バスに乗って、長野県の自然を学べる施設へ向かう。お土産も買ってソフトクリームも一緒に食べる。
滞在先の施設へ向かい、生徒たちと飯盒炊爨でカレーライスを作る。
飯盒炊飯中に転倒した生徒の対応などを行う。
途中で大雨と雷に見舞われる(笑)
寒かったためか数人体調不良者が出たため、その生徒のバイタルサインをチェックし付きそう。
その後は施設へ戻り、就寝前の全生徒の発熱などの体調チェックをする。
生徒が就寝後に、学校職員とその日の反省会を行う。
お菓子を食べながらその日の反省と翌日の変更点の確認などを30〜45分程度実施。
<2日目>
朝6時前に起床し、朝の体調チェックを行う。
牧場での体験授業のため施設からバスで移動。この際に車酔いで体調不良者が出る。
その生徒の体調が改善するまで一緒に付き添い、バスで待機する。
その後学校職員と連絡をとり、その生徒と一緒に全体に合流する。
その後は次の施設へ移動し、自然の大切さを学ぶために森林伐採のお手伝いを一緒に行う。
ノコギリを使って木を切っていたため、切傷の生徒の対応をする。
夜は一緒にキャンプファイヤーを楽しむ。
就寝前は、生徒の体調チェックを行う。
23時頃に発熱の生徒あり、バイタルサインチェックし希望にて冷えピタを貼って対応。
職員と相談し、翌日まで熱が下がらなければ病院受診検討することとなる。
<3日目>
朝6時前に起床し、生徒の体調チェックを行う。
前日に発熱した生徒は、平熱まで解熱し体調改善していたため、そのまま日程通りに行動する。
滞在施設を後にし、最後の体験授業のため次の施設へ移動。
この日は猛暑日だったため、熱中症になりそうな生徒が出る。
水分補給と身体の冷却を促し、休憩することで症状改善あり。
体験授業は無事に終わり、バスで学校まで帰る。
学校に到着後は、最後に生徒の前で挨拶し別れる。
最後に全日程を通しての反省会を実施し、解散となる。
具体的な体調不良対応者
全日程でも記載していますが、主には以下の生徒の対応をしました。
・バスによる車酔いの生徒
・転倒やノコギリの使用でケガをした生徒
・夜間に37度後半まで発熱した生徒
・熱中症になりかけの生徒
数人体調不良者は出たものの、
今回は病院受診することなく、無事に全員の生徒が移動教室を終えることができました!
限られた物品や環境の中で、看護師としてできることは多くはありません。
また、子どもたちは精神的な不安などからの体調不良もあったり、自分でうまく症状を言えないこともあります。
子どもたちの体調を常に気にかけ、しっかりと子どもたちの声に耳を傾けることが重要です!
実際に経験したイベントナースのメリット・デメリット
メリット
- 働きながら(お金をもらいながら)色々な場所に旅行できる!
- 学校職員の方など、異業種交流できる!
- 病棟とは違って、看護師として働きながら非日常を感じることができる!
- 自分の予定の都合に合わせて仕事ができる!
- 移動教室などは子供たちが思っている以上に可愛い!(笑)
今回の移動教室でのツアーナースの仕事では、
子どもたちと一緒に色々楽しみながら仕事ができることが1番のメリットかなと思います。
また、養護教諭のような感覚で仕事をできるのも面白いなと思いました。
子どもたちの一生の思い出に残る移動教室に同行し、子どもたちの成長を感じられることは
病院では決して経験できることではありません。
デメリット
- 旅行中は早朝から深夜まで、意外と業務時間が長い
- 2泊3日など長期間となることも多く、代替が効かないため、急に休むことが難しい
- ツアーナースは求人が少なく、仕事が不定期のため収入は不安定
- 医療者が1人であるため、医療機関受診の判断など責任が大きい
- 出発時の早起きがキツい(笑)、自分も体力勝負!!!
今回は結構ハードな日程であったため、自分もかなり体力を使いました!
毎日規則正しい生活はできますが、小学生も元気で自分もしっかり体調管理が必要となります。
また、看護師である自分以外は医療の知識がありません!
医療機関受診が必要か判断することや、
体調不良者に対してどのような対応をするかは基本的に自分で判断しなくてはいけません。
いざという時のために、BLSなどの知識はあると自信を持って仕事ができるかなと思います。
ちなみに、ツアーナースのお給料は?
『ツアーナース』の給料は時給制ではなく、
『日給制』 という形が多いようです!
時給制にすると、勤務時間がとんでもなく長いですね(笑)
私が登録している派遣会社は、
日給:13000円/ 日
ですが、派遣会社や日帰りや宿泊など添乗のケースによって異なるようなので、
しっかり確認してくださいね(^^)
おわりに
今回、ツアーナースという私が大好きな旅行をしながら
看護師の仕事はできるという経験ができて本当に楽しかったです!
2〜3日程度は、このツアーナースのためにまとまった日程を確保する必要があるため、
正職員で病院の看護師として働いているとなかなか難しいかもしれません。
しかし、子どもたちの成長を身近で感じられる経験は貴重なものです。
ぜひ、1回ツアーナースをしてみたい方はチャレンジしてみてください!
きっと自分にとっても大切な経験になること間違えなしです!!!